今話題(?)のTorを使ってみる - Python編
多分最終回、python編だよ。
pythonからプロキシを使う方法について。若干Torからは離れるかも。 前回セットアップしたVidaliaをそのまま使うので、まだの方はセットアップしてください。
サンプルではループバックアドレスを使っていますが、普通にIP入れれば他ホスト上のTorを使えます。
勿論、そのホストが使用を許可していた場合だけだけどね。 pythonは標準ではsocksをサポートしてないようなので、SocksiPyというのを使います。
ダウンロードして、適当に展開してください。 インストールするのが面倒くさかったら、展開したフォルダで作業しちゃってください。 インストールしたい場合は が成功することを確認してください。 socksを使って、Tor越しに動作するwgetを実装してみます。
ていってもめんどいので、便利な機能はまったくないけどね。落としてくるだけ。 以上、こんな感じ。 前回チラッと触れましたが、socksさんは万能です。TCP接続ならなんでもリレーしてくれます。
ただ、Tor越しだとデバッグが相当面倒だけどね・・・。 デバッグ用に簡単なコードを提示します。
提示しますが、私はこれを使いませんでした。よって使えるかは知らん。 これで繋いできた相手がわかるはず。 さて、それではいよいよTor越しに接続を試みるコードを書いてみます。 以上、こんな感じ。
簡単だよね。setproxyが挟まるだけ。 ただデバッグがあんまり簡単でなくて、ポートを開けてやる必要が出てきます。
ポートの開け方は・・・ググれっ
セキュリティ上の問題もあるので、デバッグが終わったら必ずポートを閉じるようにしましょう。 ま、そんな感じで試してみてください。
見知らぬIPアドレスから接続される、はずです。SocksiPyを入れる
{pythonのインストールディレクトリ}/Lib/site-packages/
にコピーすると良いと思うよ。import socks
wget的なものを実装してみる
import socks
import urllib
import sys
import os
PROXY_ADDR = '127.0.0.1' # 使用するプロキシ(今回はTorが動いているホスト)のアドレス。IPアドレスじゃなくてwww.example.comみたいな形式でもおっけー。
PROXY_PORT = '9050' # そのまんま、プロキシのポート番号。
if len(sys.argv) > 1:
socks.setdefaultproxy(socks.PROXY_TYPE_SOCKS5, PROXY_ADDR, PROXY_PORT) # デフォルトのプロキシを設定する
urllib.socket.socket = socks.socksocket # urllibのソケットを置き換える。これでurllibがsocksを使ってくれるようになる
data = urllib.urlopen(sys.argv[1]).read() # 上でソケットを置き換えたので、あとは普通にurllibを使える
open(os.basename(sys.argv[1]), 'w').write(data) # あとはもらったデータを保存するだけ
urllib.socket.socket
をsocks.socksocket
でオーバーライドするのがミソかな。
このやり方は他のライブラリにも使える、ような気がする。Tor越しにTCP接続
import socket
import SocketServer
PORT = 5555 # 番号に意味は無いのでなんでもおっけー
ssock = socket.socket(socket.AF_INET, socket.SOCK_STREAM)
ssock.bind(('0.0.0.0', PORT))
ssock.listen(1)
while True:
sock, fromaddr = ssock.accept()
print 'connect from', fromaddr
sock.close()
import socks
PROXY_ADDR = '127.0.0.1' # Torが動いているホスト
PROXY_PORT = 9050 # Torが動いているポート
HOST_ADDR = '000.123.456.789' # 接続先のIPアドレス。当然だけど、グローバルIPを使用してください。Tor越しなので。
HOST_PORT = 5555 # ポート番号は適当に。とりあえず上記のコードと合わせてあります
sock = socks.socksocket() # ソケットを作成。引数なしでおっけー。だってTCPしかないんだもの。
sock.setproxy(socks.PROXY_TYPE_SOCKS5, PROXY_ADDR, PROXY_PORT) # 使用するプロキシを設定。wgetの時に使ったsetdefaultproxyと同じ設定をソケット別にしている、って感じ。
# ちなみに、第一引数のプロキシタイプには
# PROXY_TYPE_SOCK4
# PROXY_TYPE_SOCK5
# PROXY_TYPE_HTTP
# が使えるようです。
# Torはsocks5ね。
# ここから先は普通のソケットとして使える。
sock.connect((HOST_ADDR, HOST_PORT))
# このサンプルでは接続だけ。適当に書き足して試してみてください。
sock.close()
楽に使えるものだね、Torって。
簡単なのは嬉しい。嬉しいのだけれど、これをどう使えばいいのやら・・・。 匿名で通信出来るってのは凄いけど、セキュアな通信ってだけならsslとかsshとか使えばいいし・・・。 なんかこう、良いネタ無いかな?